ちょっと…というかだいぶ前のお仕事なんだけど…
どんどん古くなっちゃうので吐き出して行きます。
「内部の錆が酷いので…」との事でお預かりしたこのタンク。
内部の処理と、あと見積り次第では再塗装を…とのご依頼だったのだが、中を覗くと何やらユラユラと漂っている。悪戦苦闘の末、どうにかこうにか引っ張り出して見ると…
ご覧の通りのコーティング剤と思しき謎物体。
不十分な錆取りと分厚く固められたコーティング剤。。。最悪の施工だね。
こうなってしまうと、何とかして残りのコーティング剤も除去して錆び取りをするしかない。とても予算的に見て再塗装までは届きそうにありません。
タンク内部に剥離剤をぶち込んで、徹底的に洗浄してコーティング剤を可能な限り洗い流します。この時、剥離剤が塗装面に付着してしまうと、当然の事ながらウチの責任で再塗装となってしまいますので、最新の注意を払って作業するのですが…それはそれは、とてもリスキーな作業でございます(^^;
軽く洗浄しただけで凄いゴミ&錆!!!!!
全部取り切ってもう一度錆び取りをするまでに物凄い手間がかかりました。
中途半端な錆び取りやコーティングは、ホントにトラブルの元でしかありません。
特に1液のコーティング剤は信頼度が低いですね。これは一時期流行ったク◯ームのタンク◯イナーとかいう商品でしょうか?ここまででは無いですが、1液のコーティング剤が原因でトラブルになった事例をこれまで多数見ています。
以前も書きましたが、雑誌の影響か何なのか?皆さんタンク内部の錆を目の敵にし過ぎ。うっすら出ている程度の錆なら放って置きゃ良いんです。
錆取り剤を使うと金属表面が荒れます。当然、元の状態より表面積が増えます。こうなると当たり前ですが、ノーマルの状態よりも鉄板は更に錆びやすくなります。
完璧な錆取りをして、2液タイプのコーティング剤で説明書通りのきっちりとした施工がしてあれば良いのですが、その様な仕事はごく稀です。大抵の場合は良かれと思って錆び取りをした結果、後々のトラブルの元を増やしているだけ。下手な考え休むに似たり…ってヤツですね。
本当は再塗装前提で、剥離から錆取りまで全部ドブ漬けで作業すれば簡単なのですが…
手間賃貰うだけでも気の引けるような作業です(^^;