先週末は2日続けて「娘の試合観戦」にかこつけたショートツー。
キンと冷えた真冬の空気感が素晴らしく、「ここで写真撮ったらすごい格好良いのが撮れそう。」と思ったのだが…
あまりの寒さにバイクを停めるのさえ躊躇われる。一刻も早く目的地に着くのが最優先で、結局この2日間、1枚も写真を撮る事なく終えてしまった(^^;
指先が千切れそうに痛いけど、信号待ちの度にフィンの隙間に手を差し入れれば大丈夫。
「空冷はウィンタースポーツである」byあつしさん
空冷エンジン、今乗らずしていったい何時乗るというのだ!
…っとまあ、モノ好きの戯言はおいといて、表題の件。
昨年のSDR30周年のイベントの際に出た話題です。
この時は「何故SDRにはタコメーターが装備されていないのか?」という疑問に対して開発担当者さんが「シンプルさ、スリムさを狙って」とか至極真っ当な回答をするという場面だったんだけど、その答えよりも面白かったのがこの「ワンメーター」を実現するための苦労話。
これはここで聞くまで気にする事も無かった内容なんだけど、メーカーが新型車を販売しようとする際に、それまでは中型以上の二輪車に於いてはスピードメーターとタコメーターの両方が装備されていないとそもそも認可が下りなかったのだそうです。(中型以上の二輪車というのはつまり陸運局管轄の車両ってことね。)タコメーター未装備の中型以上の二輪車が認可される様になったのはSDR以降とのこと。そういえばいわゆる旧車はオフロード車であってもスピードとタコの両方が装備されているなぁ、と、その話を聴いて一同「ほほ〜…」となり…(笑)
で、もともとその2つのメーターが「左右対称に」付いていないと認可が下りなかったものを、まずは'85年のSRX4/6の非対称メーターで打破。そして'87年に遂に国交省を口説き落としてタコメーターを装備しない車両(SDR)の販売にようやく漕ぎ着けたのだとか。
ヤマハやGKデザインの、コンセプトやデザインに対する飽くなき追求が実を結んだひとつの事例ですね。まあ、こんな事例は他にも数え切れないほどあるんでしょうけれど…
でも以降のオートバイ、特にオフロード車に於いてスピードメーターのみの装備が一般化して行ったのは、全てこのSDRの認可が有ってこそ。この頃から各社「モトクロッサーレプリカ」へと先鋭化して行ったトレールモデルのデザインにこの一件が大きく貢献する事となった、とは決して言い過ぎでは無いでしょう。
…で、まあ…
そこまで聞いてしまって、それでもメーターを2つ装備し続けるというのは俺にとっては野暮な話。
色々と
苦労して付けているタコメーターなんだけどねぇ。その30周年の前の前転でダメージを受けたままになっている部分でもあるし…
埋込の取付ボルト折れとる。。。
って事で、良い機会だしかねてから用意してあった出処不明のタコメーターを、今回の取材に合わせてフィッティングする事にしました。
マルチメーターならデザインコンセプトから外れる事もないしね。
ちょっと格好良すぎるのは気になるけれども。。。(^^;
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